東京小池都知事「5つの小」とは?まとめてみた

新型コロナウイルス感染拡大の第3波と考えられる「感染者の増加」を受けて、2020年11月19日に東京の小池都知事が会見を開きました。

その会見の際に出てきたキーワードが「5つの小(こ)」です。

コロナの影響で生み出された言葉の中には「3密」や「ソーシャルディスタンス」といったものがありますが、新しくこの「5つの小(こ)」というワードも足されることになりました。

この記事ではそんな「5つの小(こ)」に関する具体的な内容とそれに沿ったコロナ対策方法をまとめています。

コロナを含めインフルエンザなどの感染症が広がる確率が高い冬場においては、どんな対策であろうと効果があるのなら試しておきたいところです。

いまやコロナの感染が拡大しているのは東京都だけではありませんので、ぜひほかの地域の方々もしっかりとコロナ対策をおこなうよう心掛けてください。

東京小池都知事が発表した「5つの小(こ)」とは?

「5つの小」は東京の小池都知事が2020年11月19日の会見で発表した新たなコロナ対策のキャッチフレーズです。

いち早く冬の環境が整い感染者数が増えた北海道と同じように、気温が下がるにつれて懸念されていた「新型コロナウイルス感染拡大の第3波」が東京都でも発生しています。

なお、これまでのところで言いますと、東京都では1日における感染者数が過去最多の500人以上を記録していますので、第3波の影響が出ていることは間違いありません。

東京都はこれを受けて、警戒レベルを4段階中最高の「感染が拡大している」に引き上げています。

そういった深刻な状況の中で開かれた会見で出されたのが「5つの小」というキーワードです。

連日500人以上の新規感染者が確認される東京都

東京都は11月におこなわれたモニタリング会議で、新型コロナウイルスの感染拡大が起こっていることを認め警戒レベルを最大にまで引き上げました。

警戒レベルが最大にまで引き上げられたのはおよそ2ヶ月ぶりのことで、それだけ追い込まれた状況になっているということが分かります。

また、モニタリング会議に出席した専門家の中には「このまま感染拡大が進むと1日1020人程度の感染者数が見込まれる」と分析する方もいるくらいですので、事態は非常に深刻です。

参考:東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/69332
こうした部分から東京都では新たなコロナ対策が待ち望まれているわけですが、そんな中で発表された「5つの小」とはどういったものなのか?ということについて、次に解説をおこなっていきます。

「5つの小」の内容は「小人数」「小一時間程度」「小声」「小皿」「小まめ」

東京の小池都知事が発表した「5つの小」の内容は以下の通りです。

  • 小人数
  • 小一時間程度
  • 小声
  • 小皿
  • 小まめ

簡単に言えば、忘年会など会食をおこなう場において「気を付けてもらいたいこと」を標語的にまとめたものが「5つの小」です。

やはり冬に向かうにつれて年中行事というのは段々と増えていきます。

そして、空気が乾燥してウイルスの感染リスクが高まる時期と重なると、今以上の新型コロナウイルスの感染爆発が懸念されます。

こうした状況を踏まえた上で東京都では、会議をした結果として「5つの小」というキーワードを打ち出しました。

そんな「5つの小」を守るための具体策を見ていきたいと思います。

東京小池都知事の「5つの小(こ)」を具体的にまとめると?

新型コロナウイルスに感染しないため、具体的に「5つの小」を守るためにはどうすればいいのか?ということについて解説をしていきます。

「5つの小」①少人数

新型コロナウイルスの感染クラスターが発生する原因のひとつが「大人数での会食」です。

人数が増えるほど感染リスクというのは必然的に高まります。

そのため、東京都では「会食をおこなう場合は出来る限り少人数で」といった注意喚起をおこなっているわけです。

しかし、この「少人数」が具体的に何人くらいを指しているのか?については東京都も言及していません。

とはいっても、やはり10人ほどを超えるような人数での会食は控えた方が良いと言えるでしょう。

また、自分たちが2人や3人といった少人数であったとしてもほかの客との距離が近く、結果的に大人数の人間と同じ空間にいるのであれば意味がありません。

こうしたことを考えると、会食をする際には少人数かつほかの客との距離がある場所を選ぶことが重要と言えます。

「少人数であるべき意味」をよく理解していないと感染リスクが高まりますので、会食をするならまずはソーシャルディスタンスが保てるお店を探すようにしましょう。

5つの小」②小一時間程度

たとえ少人数での会食であったとしても、その中に新型コロナウイルスの陽性者がいた場合には感染する可能性があります。

ただし、感染リスクは陽性者と接触する時間の長さによっても変わってきますので、出来る限り短い時間で会食を済ませることは感染対策として多少の効果があると言えます。

そこで東京都が目安として提唱しているのが「小一時間」というものです。

これにはあらかじめ会食をする時間を1時間程度と決めておくことで、感染リスクを下げる狙いがあります。

飛沫感染が起きない距離を保ちつつ、短い時間で会食を済ませられれば確かに感染リスクを抑える効果はあるかと思いますので、なるべく意識してみるようにしましょう。

もちろん職場などでおこなわれる年末年始のパーティーに関しても同様で、例年より短く切り上げるというのは大事なことです。

「5つの小」③小声

新型コロナウイルスが人から人へ感染していくのは、飛沫感染によるところがもっとも大きな原因とされています。

つまりウイルスを含んだ唾液が飛沫として周囲にバラまかれることで、感染の拡大は起こっているわけです。

そのため、会食時にはなるべく「小声」で話すことを心掛け、周りに対して配慮することが大切となってきます。

なお、小声で会食をおこなうとなると、当然カラオケなど大きな声を発する場所の利用も控えた方が良いということになりますので覚えておいてください。

カラオケボックスではたびたびクラスターが発生していますので、比較的に危険度が高い場所と言えます。

ちなみに、カラオケで感染が起きる理由としては近距離での飛沫感染も考えられますが、飛沫が付着したマイクの持ち手部分から感染が引き起こされることも考えられます。

そのため、会食時にカラオケを利用するなら、なるべくマイクは1回1回自分たちで除菌しながら回すようにした方が良いと言えるでしょう。

「5つの小」④小皿

同じ皿に盛られた料理を大人数で食べたり、それぞれの箸で取り合ったりすることも感染リスクを高める行為のひとつです。

だいたい料理というのは人と人との間、テーブルの中央といった場所に置かれています。

この場合、会話によって飛沫したウイルスが料理に付着する可能性は高く、同じ料理を食べる・取り合うと高確率で感染が引き起こされます。

なお、東京都が提唱する「5つの小」では「料理は小皿に取り分けるようにする」となっていますが、取り分ける際には必ず新しい箸やトングを利用してください。

さらに言えば、元々ひとりひとりに対してひとつずつ小皿で料理を提供するお店を選んだ方がより安全です。

最近ではホテルのビュッフェなどでも料理がすべて小分けにされ、ラップなどでガードするように工夫がされています。

通常の飲食店においてもあらかじめ小分けにされた料理を各々が食べるスタイルの方が感染リスクは下がりますので、ぜひお店を選ぶときにはこういった部分にも注目をしてみてください。

「5つの小」⑤小まめ

小まめに手指を洗う、マスクを着用するといった基本的な対策もコロナの感染予防には効果的です。

そして、人前で咳払いをするときには必ずマスクもしくはハンカチなどで口元を抑えるようにするのも、今の社会では当然のエチケット・マナーとなっています。

仮にマスクやハンカチがなければお店のおしぼりなどを使って代用してください。

また、お店に入ったときはもちろんのこと、席を移動するときやトイレから戻ってくるときには必ず手指を消毒するようにしましょう。

最近はどこのお店でもトイレや入り口に消毒液を置いていますので、席を離れた際にはその都度消毒するということを頭の中に入れておいてください。

ここまでが東京の小池都知事が発表した「5つの小(こ)」に関する具体的なコロナ対策となりますが、「こ」にはもうひとつのキーワードがあります。

「こころづかい」もキーワードのひとつ

東京都が掲げる会食時の注意事項には「こころづかい」といったキーワードも含まれています。

ちなみに東京都のホームページでは医療従事者に対する「こころづかい」と書かれていますが、もちろん医療従事者以外の方に対する配慮も必要です。

また、これからはさらに「コロナの感染を自分が引き起こしてしまったら…」という思慮深さを持ち合わせることも大切になってくるでしょう。

新型コロナウイルスというのは「自分ひとりが感染しておしまい」ではありません。

家族と同居をしていればその家族への感染被害が考えられますし、小さな職場で感染を広めれば仕事がなくなってしまう可能性もあります。

そして、地方などの狭い地域・コミュニティにおいては、コロナに感染することでその後その場所で住みづらくなることも考えられます。

こうした様々な可能性を考えた上で行動をするということがこれからの世の中では重要となってきますので、ぜひあらゆる人に対する「こころづかい」を忘れないようにしましょう。

東京小池都知事「5つの小(こ)」を守ればコロナ対策になるのか?

最後に、東京の小池都知事が発表した「5つの小」はコロナ対策として効果的なのか?という疑問に対して解説をおこなっていきたいと思います。

また、合わせて政府が注意喚起する「5つの場面」というものに関してもご紹介していますので、どうぞ参考にしていってください。

東京小池都知事会見「5つの小」を含めたコロナ対策について

小池都知事の会見で初出された「5つの小」というキーワードですが、中身については新型コロナウイルスが流行し始めたころから言われている基本的な対策とほぼ同じです。

  • なるべく外出をしない
  • 人との距離を保つ
  • 小まめに手指の消毒をする

「5つの小」は、こうした基本的な対策を分かりやすい標語のようにして都民に発信しただけとも言えますので、都民を含め全国の方はこれまで以上に基本的なコロナ対策をおこなっていくようにしましょう。

なお、「5つの小」にコロナ対策としての効果はあるのか?と思う方もいるかもしれませんが、基本的な対策と同じである以上そこには一定の効果があると言えます。

政府が注意喚起する「5つの場面」について

2020年11月19日の東京都知事会見の翌日、政府の加藤勝信官房長官が会見で発表したのが「5つの場面」という言葉です。

こちらは感染リスクが高まる5つのシチュエーションのことを指しています。

  1. 飲酒を伴う懇親会など
  2. 人数や長時間におよぶ飲食
  3. マスクなしでの会話
  4. 狭い空間での共同生活
  5. 居場所の切り替わり

政府は上記5つの場面を回避して感染リスクを下げるようにと注意喚起をおこなっています。

正直、この内容もコロナ当初からの基本対策に含まれていますので、感染爆発が懸念される年末に向けて気を引き締めるよう改めてお願いをしているだけといった印象です。

なお、政府や東京都には国民や都民に対して一律の保障をおこなう財源的な余裕がもうないと考えられていますので、これから冬にかけては自分たちで身を守るしか方法はありません。

医療体制を崩さないためには余計な感染者を増やさないよう努めることが重要ですので、ぜひ基本的なコロナ対策をもう一度徹底しておこなっていきましょう。

総括

東京の小池都知事が発表した「5つの小(こ)」に関する具体的な内容とそれに沿ったコロナ対策についてご紹介してきました。

「5つの小」は、主に会食時における注意点をまとめたものとなります。

内容としては「あらためて基本的なコロナ対策をおこなっていきましょう」といった意味合いが強いですが、基本的な対策こそ重要となりますので、ぜひ皆さん日頃から感染予防に努めるよう心掛けてください。